傷が治った後に残る赤みは、時間が経てば自然に消える跡ではありません。「もう少し待てば薄くなるのではないか」という気持ちで時期を逃すと、傷跡はむしろしっかりと定着してしまいます。傷跡は初期段階でどのようにケアするかによって、最終的な状態が大きく異なります。
傷跡は傷が治った後に残る跡です
傷とは、外傷や手術などによって皮膚組織が損傷した状態を指します。傷跡は、その損傷した皮膚が治癒し、新しい皮膚が満たされる過程で残る跡です。まとめると、傷が治った後に残るのが傷跡です。

皮膚の回復方法は人それぞれ、傷の部位によって異なります。同じ深さの傷でも、ほとんど跡を残さずに治る場所もあれば、赤みや盛り上がった跡を残す場所もあります。そのため、傷跡は「できるかできないか」の問題というよりも、「初期にどう対処するか」の問題に近いと言えます。
初期傷跡、治療効果が最も高いゴールデンタイム


かさぶたが取れて浸出液がなくなった状態から、完全に傷跡として固まるまでの期間を初期傷跡、つまりプリスカ (Pre-scar) 段階と呼びます。この時期は通常、傷発生後2週間から6ヶ月以内で、傷跡の予防と改善のための治療効果が最も高いゴールデンタイムとされています。


この時期を逃すと、傷跡細胞が固まって治療にさらに多くの時間と費用がかかり、完全に除去できない跡が残る可能性が高まります。赤みを帯びた初期の傷跡であれば、赤いニキビ跡や整形手術の傷跡のように種類によってアプローチ方法が異なるため、どの段階にあるのかを確認することが先決です。

傷跡ケアで最も重要な原則は「初期に、適切に」です。時間が経つにつれて傷跡は固まり、その分治療はより困難になります。
軟膏だけで十分でしょうか

傷跡ができると、多くの方が傷跡軟膏を継続的に塗ることで解決しようとされます。傷跡軟膏は補助的なケアには役立つことがありますが、その効果には限界があります。軟膏やテープのみを利用した傷跡ケアは、約5%程度の改善にとどまることが多く、特に色素沈着や厚くなった傷跡にはほとんど作用しないとされています。

自宅でできる補助的なケアは以下の通りです。
- かさぶたを無理に剥がさず、自然に剥がれるまで待ちます
- 浸出液とかさぶたがなくなった部位に、軟膏や傷跡テープを継続的に適用します
- 紫外線への露出を減らし、色素沈着が濃くならないようにします
- 赤みが長引いたり、傷跡が厚くなったりした場合は、自己判断をせず皮膚科で状態を確認します

このような補助的なケアは確かに意味がありますが、すでに定着し始めた傷跡の色や厚さまで元に戻すには力不足な場合が多いです。ご不明な点は初期の傷跡ケアに関するチャット相談でお問い合わせください。
傷跡レーザーを強調する理由

傷跡レーザー治療は、治療が必要な変形した組織を直接ターゲットとするため、軟膏に比べてより高い改善効果が期待できます。特に、傷跡が固まる前の初期にVビームプリマのような血管レーザー治療を開始すると、傷跡細胞が過度に増殖するのを抑制し、皮膚の自然再生を助ける方向に作用します。

軟膏とレーザーは役割が異なります。以下の表でまとめると違いが明確になります。
| 管理方法 | 作用方式 | 適切な状況 |
|---|---|---|
| 傷跡軟膏、テープ | 表面の保湿と保護、補助的ケア | 初期の補助ケア、軽微な跡 |
| 傷跡レーザー | 変形した組織を直接ターゲット | 赤み、厚さ、色素を伴う傷跡 |
赤みが目立つ傷跡であれば、Vビーム血管性病変治療や、傷跡の状態に合わせたケロイド・肥厚性 傷跡注射のように、段階と状態に合わせた方法を組み合わせるアプローチが役立つことがあります。
同じレーザーでも結果が異なる理由

同じレーザーであっても、使用方法や施術者の経験によって結果が異なることがあります。単に必要な部位にレーザーを照射するだけで終わるのではなく、状態と経過に合わせて機器を選択し、強度を調節する判断が結果を左右します。
診察室で見ると、同じ傷跡のように見えても、色、厚さ、範囲、発生時期がそれぞれ異なり、同じ処方でまとめるのが難しい場合がほとんどです。そのため、皮膚科では傷跡の色、厚さ、範囲、発生時期などを総合的に判断し、治療方針を決定します。

初期の傷跡段階で誤ったケアは、かえって傷跡を目立たせてしまう可能性があります。そのため、「初期に始めること」と同じくらい「状態に合わせて始めること」が重要です。
放置せず、初期に確認してください
自然な皮膚回復には限界があります。時間が経つにつれて傷跡は固まり、その後の治療はより困難で時間がかかります。自宅での軟膏ケアだけではすべての状況を解決するのが難しい場合が多いため、かさぶたが取れた直後から皮膚科専門医と傷跡の状態を確認し、適切な傷跡レーザー治療計画を立てることが結果に大きな違いをもたらします。
放置せず、専門医に相談することをお勧めします。初期の傷跡であるほど、治療の結果もより良いと報告されています。諦めずに丁寧に確認すれば、一層きれいな肌に戻る可能性が高まります。傷跡の種類や時期が曖昧な場合は、まずニキビ跡などの関連症状情報を参考にした上で相談を予約しても良いでしょう。
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イ・サンジュ代表院長 (延世大学校医科大学・大学院医学博士、セブランス病院皮膚科専門医修了、大韓皮膚科学会会長) イ・サンジュ代表院長プロフィール 初回発行 2026-05-12 / 最終検討 2026-06-16
本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、傷跡の経過や治療反応には個人差があり、正確な診断と治療方針は医療スタッフとの相談を通じて確認してください。
