火傷は完治したと思っても、瘢痕部位が厚く盛り上がり、赤く変色する場合があります。患者様が診察室で最初に尋ねる質問も似ています。「この肥厚性瘢痕、手術なしでも良くなりますか?」結論から申し上げると、関節の動きを妨げるほどでなければ、レーザーと注射治療だけでも意味のある好転が期待できます。
重度の火傷を負うと、皮膚が厚く固まって盛り上がる肥厚性瘢痕、いわゆる火傷の瘢痕、肥厚性瘢痕が生じることがあります。肥厚性瘢痕は見た目の問題だけでなく、放置すると関節部位の変形や動きを制限する皮膚拘縮につながる可能性があり、早期の対処が重要です。
火傷の肥厚性瘢痕はなぜできるのか
重度の火傷で皮膚細胞が損傷すると、私たちの体は損傷を素早く回復させようと、コラーゲンと線維組織を過剰に生成します。この組織が異常に絡み合い、固まることで瘢痕が厚くなりますが、これがまさに火傷の肥厚性瘢痕です。つまり、肥厚性瘢痕は体が傷を埋める過程で回復反応が過剰になることで生じる結果と理解できます。
火傷によって生じる肥厚性瘢痕は、火傷の瘢痕の代表的な形態であり、発生原理はケロイド瘢痕と似ている点が多くあります。
肥厚性瘢痕、いつからどのように現れるか
肥厚性瘢痕は、重度の皮膚損傷後、比較的早期から始まります。早い場合は損傷後1ヶ月頃から症状が現れることがあります。瘢痕部位の赤みが長く続き、少しずつ大きくなりながらかゆみと痛みが伴うことが多いです。
よく見られる経過は以下の通りです。
- 瘢痕部位の赤みが数ヶ月以上治まらず持続
- 時間が経つにつれて瘢痕が少しずつ大きくなり厚くなる
- かゆみとチクチクする痛みが伴う
- 数年にわたって進行し、厚さが1cm以上に厚くなることもある
赤みを先に抑えるべき理由
初期治療では、赤みを早く抑えることが役立ちます。瘢痕が赤いということは、その部位に血管が多く増殖し拡張しているという意味であり、これは瘢痕が継続的に大きくなっている兆候でもあります。
瘢痕の赤みは単なる色の問題ではなく、瘢痕がまだ進行中であるという兆候と見なすことができます。
この段階では、血管レーザーとステロイド注射を積極的に使用して肥厚性瘢痕の進行を抑制することが重要です。進行を遅らせておけば、その後の治療の負担も軽減されます。赤い瘢痕の血管反応を扱うリポットレーザーのようなアプローチを段階的に活用することもあります。
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レーザー治療と手術、どのように分けられるか
肥厚性瘢痕治療は、瘢痕の状態によってアプローチが異なります。すでに古く大きく成長した瘢痕が関節の動きに障害を与えるほどであれば手術的な治療が役立つことがあり、その程度でなければレーザーと注射治療で十分な改善が期待できます。
| 区分 | 瘢痕の状態 | 主に考慮する治療 |
|---|---|---|
| 進行初期 | 赤くかゆい新しい瘢痕 | 血管レーザー、ステロイド注射 |
| 肥厚性瘢痕 | 厚いが関節の制約はない | レーザー及び注射併用治療 |
| 拘縮を伴う | 関節の動きの制限 | 手術的治療後追加ケア |
ステロイド成分を瘢痕に直接注入するケロイド・肥厚性 傷跡注射は、進行中の肥厚性瘢痕を和らげるのに活用され、関節の制約を伴う古い瘢痕には外科的傷跡修復術を併せて考慮することもあります。
重度の肥厚性瘢痕の場合、不快感を緩和する面ではかなり役立ちますが、完全に正常な肌に戻ることは難しいのが現実です。治療目標を「瘢痕が消えること」ではなく「目に見えて好転し、不快感が減ること」に置く方が、気持ちを立て直すのにも役立ちます。
火傷の瘢痕治療は長い目で
火傷の瘢痕治療は難しく、一般的な瘢痕治療よりも長い期間を要する長期的なレースです。それだけに患者様の根気強さと切実さが重要です。治療回数が増えるほど瘢痕が徐々に好転する傾向が報告されているため、満足するまで根気強く治療を続ける方も少なくありません。
治療を続ける上で役立つ点をまとめると以下の通りです。
- 早期に始めるほど進行を抑制するのに有利
- 一度で終わらせるという考えよりも段階的な好転を目標に
- 定められた治療間隔を守り、定期的に来院
- かゆみや刺激がひどくなったら、自己判断で掻かずに診察相談
火傷の瘢痕治療経験が豊富な皮膚科専門医と十分に相談し、好転するまで根気強く治療を受ければ、厚く気になっていた火傷の瘢痕、肥厚性瘢痕も目に見えて良くなる可能性があります。ただし、好転の程度と速度には個人差がある場合があります。
新村 延世スター皮膚科は、瘢痕治療に関する研究を続けており、瘢痕治療の経験とノウハウを基に、個人別カスタム治療をサポートしています。
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イ・サンジュ代表院長(延世大学校医科大学・大学院医学博士、セブランス病院皮膚科専門医修了、大韓皮膚科学会会長) イ・サンジュ代表院長プロフィール 初回発行 2024-01-26 / 最終検討 2026-06-16
本内容は一般的な情報提供のためのものであり、瘢痕の状態と治療反応には個人差がありますので、正確な診断と治療方針は必ず医療スタッフとの相談を通じて決定してください。
