こんにちは、延世スター皮膚科 新村本院です。
かつての辛い気持ちが体に痕跡として残ることがあります。手首や腕、首に残った自傷行為の傷跡は、時間が経っても薄くならず、日常生活で気になるものです。診察室を訪れる方が最初に尋ねる質問は単純です。「この跡、本当に良くなりますか?」結論から申し上げると、完全に元通りにするのは難しいですが、日常生活で目立たない程度まで改善することは十分に期待できます。
隠すよりも治療を勧める理由
傷跡が気になるため、暑い日でも長袖を着たり、メイクやタトゥーで覆おうとする方が多くいらっしゃいます。十分に理解できる選択ですが、隠せる範囲と時間が限られているという限界があります。
特にカバーアップタトゥーは注意が必要です。色素が皮膚の中に定着すると、その後の傷跡治療自体がより難しくなると言われています。少し時間がかかっても、最初から傷跡自体を扱う方向をお勧めする理由がここにあります。

傷跡を抱えて病院を訪れる方は誰だろうか
手首などにできた自傷行為の傷跡で病院を訪れる方の年齢層は、思ったよりも若い傾向にあります。診察室で見ると、10代の学生の割合がかなりの部分を占めています。
思春期を経て経験する学業ストレス、友人や家族など身近な人々との葛藤、漠然とした不安感など、様々な負担が重なり、自傷行為という選択につながるケースが少なくありません。そのため、傷跡を扱うことは皮膚だけの問題ではなく、その人の時期や状況を共に読み解くことでもあります。

どこまで良くなるだろうか
最も多く聞かれる質問が「どの程度まで良くなりますか?」です。治療を受ければ跡が完全に消えることを期待して来院される方もいらっしゃいます。
現実的に、全くなかったかのように跡を消すのは難しいです。ただし、普段その部位を見ても容易に目立たず、社会生活に負担にならない程度の改善は期待できます。改善の程度には個人差があることを併せて覚えておいていただけると幸いです。

6ヶ月という基準、古い傷跡はどうだろうか
古い跡もレーザー治療で扱うことができます。ただし、治療方針を決定する際には傷跡ができた時期を基準に見ますが、通常6ヶ月を一つの節目とします。
- 6ヶ月以内:傷がまだ定着していない状態なので、比較的治療が早くスムーズです。
- 6ヶ月以降:跡が白く変化し、かえって目立つケースが多くなります。
- 1年が経過した傷跡と10年が経過した傷跡:治療の観点からは様相が似ており、方法が大きく変わることはありません。
- 古い傷跡:初期治療よりも時間がかかる可能性があることを念頭に置いておくと良いでしょう。
つまり、時期を逃したからといって治療が不可能になるわけではありません。ただし、早いほどプロセスがスムーズに進む傾向があります。

ピンホール法はどのような原理で傷跡を扱うのか
病院で自傷行為の傷跡を扱う際には、レーザーを多く活用します。その中でもウルトラパルスアンコールのようなCO2レーザーを用いたピンホール法は、皮膚に細かく微細な穴を開け、その通路からレーザーエネルギーが伝達されることで、皮膚自体の再生力を引き上げる方法です。
ピンホール法は、傷跡組織を無理に削り取るよりも、皮膚が自ら再生するように誘導する方向に近いです。
このように目に見える皮膚の傷跡は、レーザーを通じて目立たない状態に回復するよう助けを得ることができます。ピンホール系治療がどのように行われるかについてさらに知りたい場合は、マイルドピンホール施術案内とピンホールアルファ施術案内を併せてご覧いただくと理解に役立ちます。
ご自身の傷跡がどのような方法に適しているか悩んでいる場合は、ピンホール法傷跡治療に関するチャット相談で問い合わせるをご利用いただくのも良いでしょう。

皮膚治療と共に進むべき心の治療
自傷行為の傷跡、いわゆるためらい傷を持つ方は、うつ病を併発するケースが多いと報告されています。一人でいたい傾向が強いため、治療を受けている最中にも再び自傷行為につながるケースがしばしば見られます。
そのため、傷跡治療は皮膚施術だけで終わりません。精神的、心理的なケアが共に続くことで、初めて傷跡治療の結果も安定的に維持されます。傷跡の深さや種類によっては、外科的傷跡修復術案内のような方法が併せて検討されることもあります。

治療を開始する前に覚えておくと良いこと
傷跡治療は、それ自体がかなりの時間を要する長いプロセスです。開始する前に以下の内容を事前に知っておくと、心の準備に役立ちます。
- 程度が軽い場合でも、通常1~2年程度の期間で考えるのが良いでしょう。
- 傷が深く、傷跡がひどい場合はそれ以上かかることもあります。
- 治療経過が良好でも、自傷行為が繰り返されると、それまでの努力が振り出しに戻る可能性があります。
- 10代の青少年は、ご両親やご家族のきめ細やかな協力が回復に大きな力となります。
焦らず、根気強く取り組むことが重要な治療だとご理解いただけると幸いです。
傷跡の種類や治療期間についてご不明な点がございましたら、傷跡治療チャット相談で問い合わせるを通じてお気軽にお尋ねください。

再び始める気持ちで
本日は、自傷行為の傷跡を扱うのに役立つ方法として、ピンホール法を中心に見てきました。傷跡の種類と回復の様相は人それぞれ異なるため、似たような跡でも手術傷跡のように原因と状態によってアプローチが異なります。
今、周りに助けが必要な人はいないか、また、以前の瞬間的な判断で跡が残ってしまった方には、新たな気持ちで治療を始め、健康的で快適な日常生活に戻れることを願っています。

イ・サンジュ代表院長(延世大学校医科大学・大学院医学博士、セブランス病院皮膚科専門医修了、大韓皮膚科学会会長) イ・サンジュ代表院長プロフィール 初回発行 2025-01-16 / 最終検討 2026-06-16
本内容は一般的な情報のための記事であり、傷跡の状態と回復の様相には個人差があるため、正確な診断と治療方針は医療スタッフとの相談を通じて決定してください。
