傷が治って血が止まればすべて終わったと考えがちですが、傷跡が残るか残らないかは、実はその後に決まります。患者様が最初に尋ねる質問も似ています。「今赤く盛り上がっているこの跡、傷跡として固まってしまうのでしょうか?」結論から言うと、傷が治った直後の赤い段階が、傷跡を薄く治すことができる最も重要な時期です。
傷が治ったのに、なぜ傷跡が残るのか
皮膚に傷ができると、私たちの体は細菌やウイルスの侵入を防ぐためにかさぶたを作り、損傷した組織を埋めようとコラーゲンを素早く積み上げます。この回復過程が過剰であったり、ずれたりすると、組織がでこぼこに残ったり、色素・血管の変化が生じたりして、傷跡として固まります。
体質によっては、同じ大きさの傷でも傷跡の程度が異なる場合があります。特に初期管理が不適切であったり、かさぶたを無理に剥がしたりすると、傷跡につながる可能性が高まると報告されています。
初期傷跡、プレスカ(prescar)段階とは
傷が治った後、本格的な傷跡に進行する直前の状態を、皮膚科では初期傷跡、すなわちプレスカ段階と見なします。
傷ができてからおよそ2週間から2ヶ月の間が初期傷跡段階であり、この時期を傷跡管理のゴールデンタイムと見なします。
この時期の傷跡は、主に皮膚の表皮層で治癒し、外から見ると赤みを帯びているのが特徴です。まだ組織が硬く固まる前なので、この赤い段階で適切に介入すれば、ひどい傷跡に移行するのを減らすのに役立つ可能性があります。

傷直後、自宅でできるケア
初期傷跡に移行する前、傷ができたばかりの時期に最も重要なのは、湿潤な環境を作ることです。皮膚は外部刺激から自らを保護するためかさぶたを作りますが、このかさぶたが傷跡につながることが多いためです。
そのため、湿潤バンドで傷口を湿潤に保つ方法が推奨されます。ただし、順序を守ることが重要です。
- 湿潤バンドを貼る前に、傷口を生理食塩水で清潔に洗います
- 水気を完全に乾燥させた後、傷の大きさに合わせてバンドを貼ります
- 滲出液が多く吸収されたらバンドを交換します
- かさぶたができても無理に剥がしません
- 接着剤アレルギーなどの副作用が現れたら使用を中止し、相談します
体質によっては接着成分によるアレルギー反応が現れることがあるため、皮膚がかゆくなったり赤く腫れたりした場合は使用を中止することをお勧めします。

自宅でのケアだけでは不十分であったり、傷跡が膨らむ感じがしたりする場合は、赤い段階が過ぎる前に皮膚科の相談を受けることをお勧めします。ご不明な点は初期傷跡管理に関するチャット相談でお問い合わせくださいを通じてご確認いただけます。
初期傷跡、皮膚科ではどのように治療するのか
赤い初期傷跡段階で行う皮膚科治療は、大きく二つの方向に分かれます。
| 治療方向 | 主に扱う状態 | アプローチ方法 |
|---|---|---|
| 血管レーザー | 赤み、過剰に生成された血管 | 傷跡部位の赤みと血管増殖を軽減 |
| 傷跡注射 | 膨らむ傷跡 | 増殖を抑制し、盛り上がった高さを低くする |
一つ目は、Vビームプリマのような血管レーザーです。傷跡部位に血管が過剰に生成されるのを防ぎ、赤みを減らす役割をします。
二つ目は、傷跡注射です。傷跡部位が膨らむとケロイドや肥厚性瘢痕に進行する可能性があります。この時、傷跡の状態に応じてケロイド・肥厚性 傷跡注射で組織の増殖を抑制し、飛び出した傷跡の高さを低くする方向でアプローチします。
診察室では、赤み除去と高さ調整を同時に考慮し、レーザーと注射を状態に合わせて組み合わせる場合が多いです。

治療はいつから受けるのが良いか
皮膚科の傷跡治療を受けたいけれど、いつ始めるべきか悩む方が多いです。基準は単純です。
- かさぶたや滲出液がある場合は、すべて消えてから始めます
- かさぶたがなく皮膚が完全に治癒した状態であれば、まさにその時が治療を始めるのに良い時期です
赤い段階で治療を始めると、ひどい傷跡に移行するのを防ぐのに役立つ可能性があり、必要な治療回数も減る傾向があります。逆にこの時期を過ぎて古い傷跡を治療することになると、回復期間と治療回数がさらに増える可能性があります。
したがって、ゴールデンタイムを逃さないことが重要です。同じ傷跡でも手術傷跡や火傷傷跡のように原因と状態が異なればアプローチも変わるため、できるだけ早く皮膚科を受診し、状態に合った計画を立てることをお勧めします。

古い傷跡として固まってしまったら
すでに赤い段階を過ぎて跡がしっかりと定着してしまったとしても、方法がないわけではありません。陥没したり広がったりした傷跡、形が変わった傷跡は、状態に応じて外科的傷跡修復術のように傷跡自体を整えるアプローチを検討することができます。ただし、初期に治療するのに比べて時間と回数が多くかかる場合が多いため、傷跡が固まる前の段階で管理を始めることが、あらゆる面で有利です。

まとめ
本日は、傷が治った直後の初期傷跡、プレスカ段階の管理について見てみました。重要なのは、赤い段階というゴールデンタイムを逃さず、自宅での湿潤管理と必要に応じて皮膚科治療を適切に続けることです。傷跡の原因や体質によって結果には個人差がある場合があります。
消したい傷跡がある場合は、一人で悩まず、一度状態を診てもらってください。
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イ・サンジュ代表院長(延世大学校医科大学・大学院医学博士、セブランス病院皮膚科専門医修了、大韓皮膚科学会会長) イ・サンジュ代表院長プロフィール 初回発行 2023-08-04 / 最終検討 2026-06-16 この記事は一般的な情報提供を目的とした内容であり、同じ傷跡でも回復の様相には個人差があり、正確な診断と治療方針は医療スタッフとの相談を通じて決定されます。
