色素沈着、原因から予防、治療まで皮膚科専門医がご案内します
こんにちは。皮膚科専門医のイ・サンスです。多くの方が体に色素沈着をお持ちですが、本日は色素沈着の原因と治療法、そして予防法について詳しく見ていきましょう。
アジア人により多く見られる色素沈着、遺伝的要因も?
一般的に西洋人には色素沈着はあまり発生しませんが、アジア人の場合には色素沈着が発生しやすいとされています。特にアジア人の中でも遺伝的または体質的に色素沈着が発生しやすい肌があります。肌が白いからといって色素沈着が発生しにくいわけではなく、家族歴がある場合はむしろ色素沈着がより発生しやすいケースも多いです。
色素沈着の種類:生理的 vs. 炎症後
色素沈着は大きく生理的な色素沈着と、何らかの病気によって生じる色素沈着に分けられます。
- 生理的色素沈着: 肘、膝、脇の下、股関節のように摩擦が激しく、よく動かす部位に生じる色素沈着を指します。
- 炎症後色素沈着 (Post-inflammatory hyperpigmentation): 医学的な用語では「炎症後色素沈着」と言います。炎症が生じるアトピー性皮膚炎のような皮膚炎や傷、ニキビなどによって発生する可能性があります。
炎症後色素沈着は原因によって様々な様相を呈します。一般的に皮膚炎による色素沈着は表面にやや褐色で残る場合が多く、傷が剥がれるような深い傷に生じる色素沈着はより深い様相を呈します。ニキビによる色素沈着は炎症と初期の傷跡の傾向を同時に持つため、黒っぽい赤色が一緒に現れるのが特徴です。
色素沈着、深さによって治療法が異なります
色素沈着は目で見たときは似て見えますが、原因によって生じる深さが異なります。大きく最も外側の角質層に生じる場合もあれば、表皮層やさらに深い真皮層まで生じることもあります。したがって、色素沈着を治療するためには、深さに応じた適切な治療方法が選択される必要があります。
角質層および表皮層の浅い色素沈着
肌の外側にある角質層や浅い表皮層に位置する色素沈着には、スケーリングやピーリングのような方法が役立つことがあります。表皮層にある場合はメラニン細胞が活性化されているため、美白薬剤のようなものを塗布して色素沈着を治療することもできます。
深い色素沈着にはレーザー治療
それよりもさらに深く表皮層の深い部分や真皮層に位置する色素沈着は、レーザーの助けを借りる必要があります。
代表的なレーザーには次のようなものがあります。
- Q-スイッチ Nd:YAGレーザー (Q-switched Nd:YAG laser)
- ピコレーザー (Pico laser)
- ピコ秒レーザー (Picosecond laser)
- フラクセルレーザー (Fractional laser)
色素沈着を成功裏に治療するためには、様々なレーザーに熟練し、普段から経験豊富な医療陣に治療を受けることが治療効果を高める方法です。
色素沈着予防のための生活習慣
色素沈着は炎症から生じることが多いため、炎症がある場合は早く治療することが最も重要です。傷ができた場合や肌が赤くかゆい、または痛い場合は、病院を訪れて適切な治療を受けることが重要です。
その他にも、日常生活で色素沈着を予防し管理する方法は次のとおりです。
- 紫外線遮断: 紫外線は色素沈着を悪化させる可能性があります。普段から日焼け止めを丁寧に塗り、日傘や服で該当部位を覆うことが望ましいです。
- 十分な保湿: 肌が乾燥するとメラニン細胞が活性化する可能性があります。普段から適切な保湿剤を頻繁に継続して塗布することが役立ちます。
本日は色素沈着の原因と治療法、そして予防法について見てきました。追加で気になる内容があれば、医療陣と相談してみてください。
