日常生活で予期せず発生する火傷事故は、その後遺症として傷跡を残しやすいです。特に応急処置が不十分だったり、傷が治る過程で皮膚の特性によって様々な形の傷跡が発生することがあります。本日は、火傷の傷が傷跡として定着する過程とその特徴について詳しく見ていきましょう。
火傷の傷と火傷の傷跡、何が違うのでしょうか?
火傷の傷は、火傷を負った直後から傷跡として完全に定着するまでの全過程を意味します。一方、火傷の傷跡は、このような傷が治癒した結果として皮膚に残った痕跡を指します。
火傷の傷は、火傷を負った直後から火傷の傷跡として定着するまでの全過程を傷と呼び、傷の治癒結果として現れたものが傷跡であると理解していただければと思います。
火傷の傷跡はなぜできるのでしょうか?
皮膚の構造を見ると、大きく表皮、真皮、皮下脂肪に分けられます。このうち特に真皮まで損傷した場合、傷跡ができる可能性が高いです。大小にかかわらず一度火傷を負うと、汗腺、毛包などの皮膚組織が破壊され、異常なコラーゲン増殖が起こり、皮膚の色、質感などに変化が生じます。
火傷の傷跡がどの程度残るかは、傷の広さや深さ、火傷の原因物質の温度、露出時間などによって決まります。温度が高く露出時間が長いほど、皮膚の奥深くまで損傷が起こるため、その後に傷跡も大きく残ることがあります。
火傷の傷跡の主な種類
火傷の傷跡は、火傷の重症度によって様々な形で現れます。主なタイプは以下の通りです。
1. 肥厚性瘢痕
最も一般的なタイプの傷跡です。傷が治る過程でコラーゲンの生成が過剰に行われ、皮膚が盛り上がり、ほとんどが赤みを帯びる形を指します。数年が経つと白い傷跡に変わることもあります。
2. 過色素沈着
過色素沈着もよく見られる傷跡のタイプです。回復する過程で大量のメラニン色素が生成され、肌の色が茶色や黒く変化することを指します。表皮のメラニン細胞でメラニン合成が増加し、過剰生成されたメラニン細胞が角質細胞に移動して肌の色が黒ずんで見える色素沈着として現れます。
3. 拘縮性瘢痕
拘縮性瘢痕は、火傷の傷跡の中で最も重症な形態の一つです。皮膚が再生する過程でコラーゲン生成が過剰に行われた場合であり、過剰生成された部位が広範囲にわたる場合、時間が経つにつれてコラーゲン繊維自体が収縮し、周囲の皮膚を引っ張ります。これにより皮膚の形状が変形し、ひどい場合は関節の動きに制限を与える状態を指します。
4. 皮膚移植瘢痕
重度の火傷を負った場合は、皮膚の機能的な部分のために皮膚移植を行います。そして移植後には皮膚移植瘢痕が残りますが、これは移植した部位の脱色、色素沈着、皮膚の質感の変化など、別の傷跡が残る現象です。
傷跡ができやすい部位は?
傷が治る期間が長くなるということは、火傷が重度であったり、人の皮膚再生力が低下していることを意味するため、傷跡が大きく残ることがあります。特に傷跡が残りやすい部位があります。
- 関節部位
- 口元
- 首
- 動きの多い部位
1度程度の軽い火傷は傷跡が残らないことがありますが、2度以上の場合は主に顔、首、手足などの関節部位に肥厚性瘢痕や拘縮性瘢痕として機能障害が発生することがあります。傷跡が改善せず、継続的に赤みを帯びたり、かゆみや腫れを伴う場合は、大きく赤くなることがあり、これは最終的に重度の肥厚性瘢痕になる可能性があります。
火傷の傷跡、治療は可能でしょうか?
火傷の傷跡を元の皮膚に完全に回復させることは不可能ですが、前回説明した「パネル法治療」などを利用して適切な治療を行うことで、日常生活に支障がない程度に傷跡が改善される効果が期待できます。
本日は火傷の傷跡の特徴について見てきました。傷跡についてさらにご不明な点がございましたら、下記のコメントまたはカカオトークでお問い合わせください。以上、皮膚科専門医のカン・ジルムンでした。ありがとうございました。
