甲状腺手術の傷跡は、首の前という位置特性上、服や髪で隠すのが難しく、日常生活で非常に気になる部位です。診察室で最初に聞かれる質問も「この跡は時間が経てば薄くなりますか、それとも治療が必要ですか?」です。結論から申し上げると、傷跡は作られた時点と状態に合わせて適切な時期に管理するほど、改善の幅が大きくなると報告されています。
韓国の甲状腺がん発症率は、一貫して高い水準を維持しています。甲状腺は新陳代謝を調節し、成長全般に関与する内分泌器官の一つで、ここに異常が生じると体全体に様々な問題が現れます。がんを治療するには外科的手術で直接除去する過程が必要な場合が多く、この時、首の前を切開してできた跡を減らすために病院を訪れる方が増えています。
甲状腺手術の傷跡はなぜ特に目立つのか
甲状腺手術の傷跡は切開によって生じるため、長くまっすぐな直線形であることが多いです。跡を最小限に抑えるため、手術時には首のしわの方向に沿って切開しますが、位置自体が非常によく見える上、首の部位は動きが頻繁なため、傷跡が比較的目立ちやすい性質を持っています。
同じ手術を受けても跡が残る程度は、個人の肌の状態や体質によって大きく異なります。時間が経つにつれて薄くなる方もいれば、赤く盛り上がった形で長く残る方もいます。そのため、傷跡管理は「他人と同じ方法」ではなく、ご自身の肌の反応を見ながら合わせていく過程となります。
自宅でのケアとレーザー、何が違うのか
甲状腺手術の傷跡を少なくする方法は、大きく2つ考えられます。
- 傷跡の緩和に役立つパッチや軟膏を継続的に使用するホームケア
- 傷跡の状態に合ったレーザーで直接治療する方法
軟膏やパッチは自宅で手軽に続けられるという利点がありますが、それだけで満足のいく結果を得るには限界があります。一つの方法に固執するよりも、ホームケアとレーザーを併用することで、より良い好転経過が期待できると報告されています。他の手術傷跡も同じ原理でアプローチします。
傷跡治療にはゴールデンタイムがあります。開始時期が早いほど経過が良い傾向があると言われています。
手術後、通常2週間ほどで抜糸しますが、この頃からレーザー治療を受けられる環境が整います。早期に開始するほど効果が期待できる傾向があるため、傷跡ができやすい肌タイプの方や、跡を最大限に減らしたい方は、この時期を逃さない方が良いでしょう。

傷跡の状態によって機器を使い分けます
甲状腺手術の傷跡は、段階と形状によってアプローチ方法が異なります。初期には、早い回復のために病変に血管が過度に増えたり拡張したりすることで、赤みがかった特徴を示します。この時、不要な血管の整理に役立つ血管レーザーで管理すると、跡がさらに大きくなるのを防ぎ、良い経過が期待できます。
| 傷跡の状態 | 適用方向 |
|---|---|
| 初期段階の赤み、血管拡張 | 血管レーザー(Vビームプリマ)で赤み整理 |
| 深くでこぼこした形状 | 高出力レーザー(ウルトラパルスアンコール)で肌再生誘導 |
| 浅い形状 | フラクセルレーザー適用検討 |
このように、状態別に機器を適材適所に適用することで、治療の方向性をより精密に定めることができます。赤みが長く残る跡であれば、赤ら顔と同様に血管の段階から対処するアプローチが役立ちます。
もし、盛り上がった形状がひどく、赤みが消えない場合は、ケロイドに発展した可能性を検討する必要があります。傷の境界を超えて盛り上がった部位が大きく、痛みが感じられる場合は、ご自身の傷跡がケロイド・肥厚性 傷跡注射であるかを慎重に確認することが先決です。この場合、ケロイド・肥厚性 傷跡注射を併用することもあります。
ご不明な点は甲状腺手術の傷跡治療の方向性に関するチャット相談でお問い合わせください
治療回数と期間、正直に申し上げますと
レーザーによる甲状腺手術の傷跡治療は、基本的に10回以上行うことをご案内しています。短期間で劇的な変化を期待するのは難しいですが、繰り返し治療を行うことで、跡の約50%以上の改善効果が見られた事例が報告されています。
治療回数は一般的な進行過程の平均値に過ぎず、体質によってはより早く改善することもありますし、場合によってはより長く続ける必要があることもあります。開始前に、ご自身の状態から予想される流れを十分に聞いてから決定することをお勧めします。
跡がより濃く見える時期、中断しないでください
治療を続けていると、かえって跡が濃くなったように感じ、「効果がきちんと出ているのか?」と疑問に思う方もいらっしゃいます。傷跡治療は本来時間がかかり、回復過程で一時的に跡がより濃く見える期間が生じることもあります。
この時期に治療を中断する方が少なくありません。しかし、これは回復過程で現れる可能性のある自然な現象ですので、状態を綿密に確認し、それに合わせて柔軟に計画を調整してくれる場所で治療を進めることが何よりも重要です。
確認しておくと良い点をまとめると以下の通りです。
- 抜糸直後が治療を開始するのに良い時期
- 赤み段階と盛り上がった段階ではアプローチする機器が異なる
- 回復中に一時的に跡が濃く見えることがある
- ケロイドが疑われる症状(境界を超える突出、痛み)は別途確認が必要
- 単発よりも継続的な繰り返しケアが経過に有利

隠さずに、治療でアプローチする
1、2回で劇的な変化を感じる治療ではありません。ただし、継続的に管理すれば、日常生活で大きく目立たない程度に自然に改善される経過が期待できると報告されています。首の前の跡を服や姿勢で隠して気にするよりも、時期に合った治療でアプローチする方が、長期的に見て心がずっと楽になります。

イ・サンジュ代表院長 (延世大学校医科大学・大学院医学博士、セブランス病院皮膚科専門医修了、大韓皮膚科学会会長) イ・サンジュ代表院長プロフィール 初回発行 2025-05-16 / 最終検討 2026-06-16 傷跡の回復様相と治療回数には個人差があり、正確な診断と治療計画は医療スタッフとの相談を通じてご確認ください。
