ニキビ跡の上に指を当ててみると、表面がなめらかではなく、くぼんでいるのが分かります。陥没したニキビ跡は、なぜ一般的なレーザーだけではうまく埋まらないのでしょうか。それは、傷跡が皮膚表面ではなく、真皮の奥で組織を内側に引き込んでいるためです。
今回は、深く陥没したニキビ跡を治療する二つの施術、非縫合パンチとサブシジョンを中心にまとめてみます。思春期を過ぎれば誰もが一度は経験するニキビですが、炎症が治まった後に残る陥没したニキビ跡は、時間が経っても自然には消えず、悩みの種となることがあります。
陥没した傷跡はなぜ表面治療だけでは不十分なのか
ニキビがあった場所は、表面ではなく真皮の奥にでき、深く陥没した形で定着します。線維化した組織が内側に引き込んでいるためです。そのため、見た目よりも傷跡が深く定着しており、一般的なレーザーだけでは解決が難しい場合もあります。
傷跡が真皮の奥で組織を引き込んでいる構造であれば、表面を整える治療よりも、その引き込む力自体を解放するアプローチが必要です。
1~2mm以上に深く陥没した傷跡は、施術的な方法とレーザー治療を併用することになります。どちらか一方だけで完結するのではなく、引き込んでいる組織を解放する施術と、表面を整えるレーザーが一緒に行われる構成です。


非縫合パンチ、縫合跡を減らしたパンチ術
パンチ術は1990年代からアメリカで実施されてきた施術方法です。1~5mm大の水痘跡や深く陥没したニキビ跡に多く適用されます。医療用パンチ器具で傷跡部位を正常な高さまで引き上げます。
以前はパンチ術後に縫合が必要で、その過程で縫合跡が残ることもありました。この点を補完したのが非縫合パンチ術です。パンチで引き上げた後、特殊な薬剤を利用して固定する方式なので、別途の縫合過程なしで完了します。
そのため、長い回復期間を設けずに日常生活に復帰できる点がメリットとされています。ただし、回復の様子には個人差があるため、施術後の経過は医療陣の案内に従って見守るのが良いでしょう。


サブシジョン、引きつれた線維組織を切断する原理
広くて深いローリング型傷跡には、サブシジョンを多く行います。皮膚を下に引き込んでいる固まった線維組織を医療用針で切断すると、陥没していた傷跡が盛り上がる原理です。
正常な皮膚を直接削り取らないため、施術後比較的早く日常生活に戻ることができます。ただし、サブシジョン後には施術部位に血が溜まり、内出血が現れることがあります。興味深いことに、この内出血が長引くほど傷跡がより盛り上がる方向に作用するため、無理に触らない方が良いでしょう。
延世スター皮膚科 新村本院では、浅い傷跡にも適用できるイントラシジョンも受けることができます。どの方法が適切かは、医療陣との相談を通じて現在の症状と肌の状態を確認した後、1:1のオーダーメイドで決定します。
ご不明な点は陥没した傷跡治療に関するチャット相談でお問い合わせください
施術方法、一目で比較する
3つの施術は、対象となる傷跡の形状とアプローチ方法が異なります。以下の表にまとめました。
| 施術 | 主に適用される傷跡 | 核となる原理 |
|---|---|---|
| 非縫合パンチ | 1~5mmのボックスカー型、水痘跡 | パンチで引き上げた後、薬剤で固定 |
| サブシジョン | 広くて深いローリング型 | 線維組織を針で切断し、盛り上がらせる |
| イントラシジョン | 浅い傷跡 | 比較的軽い分離アプローチ |
傷跡は一つの形状だけでなく、複数の形態が混在している場合が多いです。そのため、単一の施術よりもニキビ跡の状態を総合的に見た上で、施術を組み合わせる方向で計画を立てることになります。
治療前に知っておくと良いこと
診察室で見ると、傷跡の発生時期よりも他の要素が結果を大きく左右することが多いです。始める前に以下の内容を念頭に置くと役立ちます。
- 傷跡治療の難易度は、発生時期ではなく、どれくらい深く陥没しているか、個人の肌再生力によって決まります
- 1~2回で終わるというよりは、6ヶ月から1年まで継続して受ける過程と考える方が現実的です
- サブシジョン後にできる内出血は回復過程の一部である可能性があるため、無理に触らないようにします
- 施術経験が豊富な皮膚科専門医と相談し、ご自身の傷跡タイプをまず把握することが最優先です
- 効果と経過には個人差があるため、決められた計画通りに最後まで続けることが重要です

継続が結果を生む治療
すべての治療が1~2回で効果が現れるわけではなく、6ヶ月から1年まで継続して受ける必要がある場合が多いです。担当医療陣を最後まで信頼し、計画通りに治療を続けることが最も重要な部分です。
傷跡のタイプが複合的であったり、深い外傷性傷跡が併存している場合は、外科的傷跡修復術のような方法も一緒に検討することがあります。ご自身に合った構成は診察を通じて決定されるため、まずは状態を確認してもらうことをお勧めします。
ご不明な点はニキビ跡の陥没傷跡治療チャット相談でお問い合わせください

イ・サンジュ代表院長 (延世大学校医科大学・大学院医学博士、セブランス病院皮膚科専門医修了、大韓皮膚科学会会長) イ・サンジュ代表院長プロフィール 初回発行 2023-09-20 / 最終検討 2026-06-16
この記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、傷跡のタイプや回復の様子には個人差があるため、正確な診断と治療方針は医療陣との相談を通じてご確認ください。
